はてのえす

時には深く多趣味な人生を歩んでいます

平林 初之輔 秘密
海野 十三 三十年後の東京

海野十三さんの『鍵から抜け出した女』を読んでみて

鍵から抜け出した女

 

 

 

 

読者のみなさん こんにちは

今回は

海野 十三 著

Unno, Juza

鍵から抜け出した女

 

を拝読させて頂きましたので

筆者の感想や、感じた事を記事に

していきます。

 

『鍵から抜け出した女』

青空文庫で読むことが出来ます。

オススメです

www.aozora.gr.jp

 

 

 

物語を楽しむ上で

大切なのは『起承転結』ですが

【鍵から抜け出した女】

非常にまとまりがよく

テンポの良い文章構成

読みやすさを演出してくれています。

 

そんな海野十三さんの別作品については

過去に記事にさせて頂いてます。

海野十三さんのオススメはこちら

 

 

 

『鍵から抜け出した女』

序盤の緊張感をまずは

楽しんで頂きたい作品です。

 

後ほどのあらすじでも触れていきますが

序盤は脱出劇が読者を

待っています。

そこからの解放感は

この先、どうなるのかを

非常に楽しみにさせてくれます。

RPGのような没入感に

''癖に''なること間違いなしです。

 

この作品は

45分程度で読み終える

ことが出来ます。

 

 

 

 

あらすじを含めて

 

 

簡単なあらすじ

 

 

かねてより計画していた通り

精神病院を脱走しようと決心する。

主人公はこれまで準備をしていた

方法で鉄格子を開けようとしている。

その時、精神病院に

連れてこられる前に持ってきていた

若い女の横顔がくり抜いてある鍵』

を肌身離さず身に着けていた。

 

これから脅威の脱出劇が始まろうと

している。

 

という感じです。

 

 

 

閉鎖的な空間からの脱出劇の

魅力は様々です。

 

脱出劇のハラハラドキドキ感

どの作品においても共通ですよね。

 

また今回の作品は短編ながらも

悪いことは一切していないのに

なぜか急に連れて行かれたり

主人公が持つ鍵を

いずれの人も狙っていたり

としっかりとした謎が散りばめ

られています。

 

 

 

このちょうど良さに

ギュッと詰め込んである内容

本当に必見です。

 

 

鍵について

 

 

物語の鍵を握るのは

文字通りの

若い女の横顔がくり抜いてある鍵』です。

 

主人公はその鍵をとても気に入っており

肌身離さず持っています。

鍵があるということは、それに合う

【何か】がある訳で、

その【何か】がどんな物なのか

想像力が掻き立てられます。

 

 

 

日常の風景に溶け込んでいる鍵を

重要な物として【キーワード】

使用する着眼点は

素晴らしさしか感じません。

 

 

本当か空想か

 

 

物語の冒頭の脱出劇は

精神科病院からスタートします。

その時点で筆者は

【ビューティフルマインド】

シャッターアイランド

 

という映画を彷彿しました。

 

両方とも精神病が題材な部分が大きく

こちらの作品も『大きく作用』している

のかもと読み進めていました。

 

 

 

ネタバレになってしまうので

最終的な見解はあえて避けますが

もしかすると本当の結末は

''別のところ''にあるのかも

しれません。

 

 

最後に

 

 

【鍵から抜け出した女】

推理小説から抜け出して

2面3面と楽しめる作品でした。

片方では脱出劇…

片方では恋愛…など

本当に様々な側面を楽しませてくれます。

 

その2面3面性は読者それぞれに更に

違う感想を抱かさせてくれるでしょう。

 

 

 

そして今回の記事において

筆者が視聴してきた映画の名前を

散りばめています。

 

この記事を書いている最中に

振り返ると、この場面は…

あの場面はこの映画…

次々と連想していました。

ですので、いつよりも

映画の名前が多くなった訳ですね。

筆者の中で

【鍵から抜け出した女】は

いずれの作品の原点

となり得る作品となりました。

 

是非、身近にいる方に

今回の【鍵から抜け出した女】を

オススメしてあげてください。

きっと1つの話のネタになると思います。

 

 

 

 

本当に最後にになりますが

最終章の決め台詞は

なんだか照れくさいですが

大好きです。

その先が非常に気になる

魅力的な締め方でした。

 

朗読はこちら


www.youtube.com

 

ここまで読んで頂き

ありがとうございました。

またどこかでお会いしましょう。