江戸川乱歩さんの『江川蘭子』を読んでみて
読者のみなさん こんにちは
今回は
江戸川 乱歩 著
Edogawa, Ranpo江川蘭子
を拝読させて頂きましたので
筆者の感想や、感じた事を記事に
していきます。
『江川蘭子』は
青空文庫で読むことが出来ます。
オススメです
夢野久作さんは当ブログでも
記事にさせて頂いてます。
夢野久作さんのオススメはこちら
今回の作品は江川蘭子という作品の
導入部分となりますね。
※今回の記事において作品の内容に
面が多くなっています。
に目を通して頂けると安心して
読むことが出来ます。
あらすじも含めて
簡単なあらすじ
という感じです。
乳幼児から幼少期に
異常な体験をした江川蘭子は
それが染み込んでしまいます。
''それが''基準になって
しまう訳ですね。
今回の作品内では''それを''
修正してくれる人物は
現れていません。
もちろんフィクションではありますが
世の中を見渡してみると
江川蘭子と似ている人間は
たくさんいます。
筆者は対人援助職として様々な人と
関わりますが、人と人との
境界線が曖昧な方と
出会うことがあります。
作品を読んでいると
そんな方々が脳裏にチラつきました。
世の中に居そうをフィクションで
落とし込んでいる所が
本当に上手いと思います。
三つ子の魂
人間の人格形成は3歳までにある程度
決まってしまうという考えがあります。
それを保育界隈では
『3つ子の魂100まで』
と表します。
今回の作品では、まさにこの言葉が
ぴったりと当てはまります。
作品冒頭での強烈な体験は
江川蘭子本人が覚えている、覚えていないに
関わらず魂に刻まれてしまっています。
本来であれば成長と共に気づき、
修正されていきますが
今回の作品内ではそこまでには至っていません。
その美貌や性格が
面妖で危なげで魅力的な
キャラクターを構築
している様に見えます。
刺激と気持ち
江川蘭子は常々刺激を求めています。
つまり満たされない
という訳ですね。
満たされない気持ちは
死やダイレクトな感情という
ギリギリのラインでしか
解消されないのも本能的に
理解しています。
その気持ちが別の方向へと向けば
ピタッとハマるかもしれませんが
そんなに上手くはいきません。
最後に
江川蘭子というキャラクターは
何かと重なると思っていましたが
それが
という作品でした。
『奇子』もあまり良い環境で
成長しませんでした。
加えて魅力的な美貌を持ち、周りの男性を
惹き付けていきます。
ほぼ設定は重なります。
江川蘭子も奇子も
''そういう人物像''を美貌で表現する
着眼点はさすがとしか言いようがないです。
個人的にはその辺とリンクしてしまい
どうしても仕事関連と結びつけて
読み進めてしまいました。
お時間あれば是非読んでみてください。
中にはリアリティをより感じられる
読者の方もいらっしゃると思います。
ここまで読んで頂き
ありがとうございました。
またどこかでお会いしましょう。
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