はてのえす

時には深く多趣味な人生を歩んでいます

平林 初之輔 秘密
海野 十三 三十年後の東京

アーネスト・ヘミングウェイさんの『老人と海』を読んでみて

老人と海

 

 

 

読者のみなさん こんにちは

今回は

アーネスト・ヘミングウェイ

【Ernest Hemingway】

老人と海

【THE OLD MAN AND THE SEA】

 

を拝読させて頂きましたので

筆者の感じた事を残しておこうと思います。

 

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最近だと『ヨルシカ』さんがオマージュして歌にしていましたね。


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sp.universal-music.co.jp

 

大体2時間程度あれば読み終える事が

出来ます。

 

作品としての面白さも、さることながら

読み終えた後の余韻はきっと

人生を考えるきっかけになると思います。

 

※大筋に触れる面もあります。

ご注意ください。

 

 

 

老人との対比

 

 

主人公はサンチャゴという老人

彼はキューバーのハバナで暮らす

老漁師です。

 

しかし、もう何十日も魚を捕らえることはできません。

以前、一緒に漁を行っていた

彼のことを慕う少年マノーリンは別漁船で

それなりの成果を挙げています。

 

老人と少年''今まで''と''これから''

対比が物語の序盤で

描かれていると感じました。

だからといってサンチャゴは少年が羨ましいとか妬ましいとか

そういう感情はなく『慈愛』の気持ちが全面に出ています。

 

その後も対比という面での描写が所々に隠れていると思います。

主人公が老人という点についてこれまでの経験や知識が

生きる場面が多くありますが、一方で

若い時だったら…と

一人思う箇所もあります。

 

人生の長い歴史の中でサンチャゴは

自分との対比も繰り返していたのかも

しれません。

キューバ バハマ

 

 

気持ちの高鳴り

 

 

さながらバトル漫画のようなサンチャゴの

台詞と行動が中盤~後半の展開を盛り上げてくれます。

 

「だが、俺は奴を殺す」

 

「栄光に輝いているあいつを」

 

この台詞だけ見ると老人が漁をしている作品に見えないですよね。

純粋にかっこいいという感想

しか出てきませんでした。

素晴らしい名言だと思います。

 

筆者は読み始めた時、

自身の親が年齢を重ね、その後姿を見た時の

あの、物悲しさに似た気持ちを感じていました。

しかし最後にはそんな気持ちは無くなり

サンチャゴの強さにすっかり

惹かれていたのでした。

 

 

 

生きるの没入感

 

 

海の上ではサンチャゴは1人で、

様々なドラマを自分の知識や道具で乗り越えていきます。

もちろん行っていることは『魚を捕る』

(カジキマグロ)というだけなのですが、

それだけではない【生きる】という

エネルギーに満ち溢れています。

それでいて『繊細』な描写も丁寧です。

 

この【生きる】という感情の没入感が

すごくてグイグイと読み進んでしまいます。

まるで目の前に映像が

流れている様に

情景が浮かんできます。

 



最後に

 

 

読み終えたとき

筆者はサンチャゴから人生について

考える時間をもらいました。

読んで頂ければ分かると思いますが

この作品には

苦労と苦痛を伴った最高の「達成感」と

最大の「喪失感」が描かれています。

 

 

 

自分のこれから先の人生でも、

当てはまる気がして

 

その時に自分はどう思うのだろうか?

どう対処していくのだろうか?

しばし悩んでしまいました。

結局、答えは出せませんでしたが…。

 

そして、筆者は読み終えた余韻も含めてこの作品は完成するのだと思います。

内容はとてもシンプルなんですよね。

だからこそ【何か】に置き換えた時、この作品の面白さが発揮されていきます。

 

読者のみなさまも是非一度読んでみてください。

【何か】を考えるきっかけになることが出来れば幸いです。

 

ここまで読んで頂き

ありがとうございました。

サンチャゴはきっと最後までライオンと共にいると思います。

 

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